高校生の頃の夢

家族の猛反対と担任の先生の反対もあった商業高校への進学。

部活でとりたてて活躍したこともなく、はっきりとした目的もなく、

ただ「早く働きたい」という思いが強く、第一志望は定時制高校

でした。「働きながら学ぶ」って、当時からしてみれば(1980年代)

よっぽど事情があって普通高校に行けない人が、なんとか高校だけには

行きなさい、と誰かに言われてか仕方なく行くものだったのかも。

進学校といっても成績はそこそこで、徒歩で10分位のところにある

から、そりゃあ、親にとって見れば、交通費かからないし、そこの

高校卒業してからだって、いくらでも就職できるよ、って話で、

今の私が、当時の私の親の立場だったら「そんなバカげた話あるか」

と思いつつ、子どもの気持ちを尊重して、話をよく聞いたりするかも

しれないけれど、実際私の親は、それまで放任主義だったものだから

「そんなバカげた話あるか」と言いつつ、認めてくれました。

でも、第1志望の定時制高校は、理由は忘れたけれど、なんとなく

納得かあきらめか忘れたけど、こうして思い出してみると思い出したような。

放任主義だった親が「定時制高校は頼むからやめてくれ」みたいなこと

言われて「じゃ近くの進学校でなく、高校卒業後すぐに働きたいから

商業高校行く!」という流れだった気がする。

15歳そこらの子どもって、世間知らずだものね。

その世間知らずで、もっとでっかい夢でも持っていればいいかもしれないけど。

目標とするものが何だったか忘れたけど、とにかく「働きたい」気持ちが

強かった。

なんでだろうと考えてみる。過去の話だけど。今はおばさんだし。

私の両親は、お互い再婚同士で、今は珍しくないけど高齢出産でした。

複雑な家庭環境ではあるけど、私は寂しいとかつらいとか感じることはなく、

それなりに家族に愛されていたのだろうと思います。

ただ、やさしい気持ちって生まれついての性格なのか、ことあるごとに

両親が「お金がない」「銭がない」と話を小耳にきいていると、「ああ、お金を

かけては迷惑なんだな」と感じていました。

そりゃあ、連れ子がお互い2人ずついて、私と7~20才年の離れた上のきょうだいが

いれば、ひとり就職していたとしても進学(高校)するのに、ましてや大学

行くのにお金がかかるよな~、切実に、とは、今では思うけど、当時は

「お金をかけてはいけない」と、親が大好きな私は思い込んでいました。

なのに、働きながら学ぼうとする自分の思いに反対をする親たちに、戸惑いや、

逆に反発したような気がします。いや、当時は反発の方が強かったな。

思春期だし、学校が大嫌いだったし。勉強は嫌いではないけど、得意でもなかった。

思春期の反抗期の子どもに、何を言っても、耳に入らないのかもしれない

けれど、それより私の親は子ども(私)と会話をすることもあまりなかったので、

真意はわからないけど、末っ子だったし「子どもは放っときゃ勝手に育つ」主義

だったのだろうな、と思います。

40、いや、30歳過ぎた大人になってから、もし私が親の立場だったら、特に

生活に困窮している事情もなく両親がいて勉強できなくはない自分の子どもが

定時制高校に行きたい」なんて言ったら、びっくりたまげるわな、とは思う。

できれば、そんなに生活困窮していなければ、普通に高校に行ってほしいというか、

行くのが普通だと思うし、今の時代なら、大学進学は普通なのかもしれないけど。

自分の子どもには、それは好きなように幸せに生きて欲しいと思うけど、

ある程度の道すじは教えていかないといけないなと思います。

生き方、道徳、人として間違ってはいけないこと、など基本ができればとは思う

けども、健康、元気、経済的(余裕はないけれど)が満たされれば、あれも

これもと欲を持ってしまいます。

でも、なにより今大切にしたいのは、いろんなことを教える、話をすることかな。

話下手な私だけれど。